こだわり豆腐を目指す豆腐職人は
臼の目立ての技能が必要です。
 
 豆腐臼の製作要項
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国産大豆湿式粉砕の製粉手法
こだわり豆腐の生呉製造


 
【豆腐碾臼設計の要点】
碾臼の寸法  生呉製粉量(単位時間当たり)により碾臼の直径を決める。
 碾臼の直径により上臼・下臼の寸法及び上臼の重量を決め臼面圧を算出する。臼面圧は呉質を決定する重要な一要素です。
回転方向(時計回り、反時計回り)により溝方向を決める。 
 ※回転方向は呉質になんら影響はない。好みの問題です。
回転数 毎分30〜50回転と固定もできるが浸漬大豆、加水率により (外周速制御)可変速・不等速回転での対応する。(無段変速)
目立方法 浸漬大豆の粒径により溝の深さ・巾・目立方式 を決める。
すり合わせ  臼面の半径の1/3位(外周から)を密接触させる部分。
 すり合わせ部の表面粗さは製粉後の呉粉質・粉体粒度別(粗粉、中粉、微粉)により変わる。
溝(目)  主溝は中心または、偏心させて分割する。副溝間隔は粉質により決める。笹目、副々溝の切方向は、生呉粉質により決定する。
 溝の間隔は臼面のランドの巾で蕎麦、小麦製粉よりは広く、直接の粉砕(剪断)混練の仕事面である。溝は粉砕後の呉の送出道であり粉砕熱の放出経路にもなる。
 溝には直線溝と曲線溝があり、その違いは上臼と下臼の溝の交差角が回転中常に変角か等角になるかである。溝の交差様相とともに生呉の搬出速度・粉砕速度・剪断力に関係してくる。
溝(目)の分画は一般に6分画または8分画であり、目無し,放射状がある。
 溝(目)には主溝及び、副溝を外周まで刻むやり方と外周より内側で止め、外周平滑臼面を設けるやり方がある。 
やり方の違いは生呉の性質で決まる。
下臼の勾配  勾配(張り)のとり方は、溝のパタ−ンによる生呉の送出作用と粉砕速度、滞留混練時間の調整を重力作用とともに加味される。僅かの臼面の表面積が増加を促す。
原料浸漬大豆の供給方式  碾臼が回転可能状態で、上臼の重量バランスを考え片ベリ防止対策として供給方式を中心供給か、二方向供給がある。


【豆腐臼の機能判断】
 豆腐は原料大豆,水,にがり,加工調理法などの諸条件が組合わされた食品なので地方性も有り判断の基準は多様で食味,食感、舌味,喉越しなどが要因として豆腐臼の機能調整しながら製作する。
【碾臼の製作ポイント】
【クリアランス(ふくみ)の取り方】
 原料供給口付近では投入する原料の最小粒径より小さい寸法を設定する。原料が投入されて碾臼が回転製粉始めると、やや少し上臼が浮き気味になる方が自然に製粉される。浸漬大豆の質で上臼の浮き沈みが変化するので、現物合わせで調整していく。
【すり合わせ部の款合】
 外周部と中心部のクリアランス(ふくみ)が無いと製粉不能となる。
 外周縁部をふくみ無しに幅をどの位で擦合密触させるかは、投入される原料、製粉後の粉質によって異なる。 碾臼の摩耗についても考慮する必要があって、石臼の石材質とそれに合わせた『目立て』が大きく影響し、経験的要素が大きくものをいう。
 動力用豆腐碾臼は機械的に臼間調整装置が必要です。
 当工房の装置は0.040mm刻みで調整できます。
【主溝、副溝の深さについて】
 溝が深ければ送出されてくる呉の速度は遅くなり、浅ければ速くなる。
 しかし、浅すぎれば呉が溝に詰まりやすくなる。このバランスを取るのは経験にたよるしかない。
【直線目と曲線目】
 加工としては 直線目はそう難しくない目立法だが、曲線目は角度が距離とともに変化していき、それに応じた『目立て』をしなければならないので、直線目と比べれば大変難しい。
 交差角を一定(等角)にするための曲線は、指数関数曲線で求められる。他、粉の送出方法により各数の方程式は交錯状態のメカニズムにより求められ、 当工房のデ−タ より臼面に墨つけをして加工します。


石臼豆腐と高速グラインダーセラミックス臼豆腐の比較
古来からの豆腐碾臼を再現する。
【国内での碾臼の製作所】
製作所名 住所
佐藤工房 福島県耶麻郡山都町