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【普通そばの栽培】
【普通そばの品種】
 普通そばは生態型の違いによって播種期にズレがある。そこでその違いから『夏型』、『秋型』に大別されている。

【品種名】

 普通そばには、他の作物ほどはっきりした品種区分がなく、それぞれの地域名を付けられている品種名(牡丹そば「北海道」、信濃1号「長野県」)もしくはただ単にその地域の『在来種』という呼び方が多い。また、とくに品種名をつけないで『夏そば』、『秋そば』の区別だけで呼ばれているものもある。

【在来種は優良品種】

 在来種という言葉から昔から存在する改良されていない種と捉えられそうだが、実際はその地域の環境に適応し続けてきたもので、いわばその地域の最良品種といえる。
 逆に他の環境で育ったそばと混採すると在来種本来の優良遺伝子が失われる。収量が多いとか、興味本位で他品種を持ち込むことは厳に慎むべきである。
【そばの生態型の違いと栽培期間】
夏そば 日長に鈍感
  基本的にそばは短日植物ですが、夏そばは日長の変化に対して感応が鈍い。
  花芽の耐高温性。
秋そば 日長と温度に敏感


日長と温度と栽培のグラフ

※日長時間は関東平地での特性です。山間地、盆地等の場所では変わってきます。
※平均温度は年変化の特性を表したものです。夏至から約一月遅れで最高気温を記録する。
※栽培期間は同じ地区でも山間地と低地、及び種で異なります。
※栽培期間は60日〜80日で地域、低地、山間地、種で異なります。
【播種期の基本】
 夏そばは遅霜に会わないように出来るだけ早く、秋そばは収穫前初霜に会わないように出来るだけ遅く播いた方がよい。
そば栽培暦の一例】
栽培地 福島県耶麻郡山都町
品種 在来種
生態型 秋そば
播種 8月1日頃
※赤枠クリックで画像(30KB〜50KB)を参照
栽培暦
【コラム】日長
 昼間の長さ(明期)のこと。植物は日長時間の変化(長くなっていく、短くなっていく)を感じ取り成長を促成又は抑制している。
 実際は昼の時間(明期)よりも【夜の時間(暗記)】に反応している。
【コラム】短日植物
 日長が一定の長さより短くなることに反応して花芽を形成する植物のこと。
 ※正確には、暗期が増していくことに反応して花芽を形成する植物のこと。
【コラム】栄養成長
 葉や茎などの栄養器官だけを分化、形成すること。
【コラム】生殖成長
 花芽、開花、結実などの生殖器官だけを分化、形成すること。