| 繊維は木の皮(じんぴ)、木質部、 草、野菜、果物などの中にも含まれますが、和紙は木の皮(じんぴ)に含まれる長繊維（靭皮繊維）を使用します。紙の結合は水素結合です。 |
| 「打解」とは、スタンパー使用 強い良質な和紙をつくるためには、木の皮の繊維を板の上にのせて木の棒で叩いて木の皮を叩いて繊維をほぐし、この繊維から小さい「ヒゲ」を出す「打解」をする必要があります。 「打解」の目的は、繊維の束を広げてほぐれやすくするためです。 |
| 「叩解（こうかい）」とは、リファイナー使用 繊維が一本一本バラバラになるように水の中で攪拌（かくはん）します。 |
| 代表的な繊維には、「こうぞ(楮)」、「みつまた(三椏)」、「がんぴ(雁皮)」があります。 「靭皮繊維」とも呼ばれ、「こうぞ(楮)」、「みつまた(三椏)」、「がんぴ(雁皮)」の木の皮は、非常に長い繊維です。 |
| 「こうぞ(楮)」はクワ科の一年木で毎年冬場に刈り取ります。 繊維は太く、繊維長は広葉樹のそれよりもかなり長いので強靭です。薄くてもすごく丈夫な和紙ができます。 ほとんどの和紙は「こうぞ(楮)」からできています。 また、くしゃくしゃに揉みほぐし、衣服を仕立てることもできます。しかし、表面はやや粗い和紙となります。 |
| 「がんぴ(雁皮)」はジンチョウゲ科に属し、人工的栽培ができないため、山に生えているのを刈り取ります。従って天然のものとなり、高価です。 繊維は「こうぞ」より短くて細く、繊維間の結合が強いので、艶がある、きれいで、きめの細かい和紙となります。 |
| 「みつまた(三椏)」はジンチョウゲ科に属し、三年ごとに刈り取ります。繊維はもっとも短くて細く、しなやかな和紙になります。 お札、便箋の原料にもなっており、にじみが少ないため印刷がきれいに出ます。他に、書道用の和紙などに使用されます。 |
| それ以外の原料として、「アサ」、「カジノキ」、「クワ」、「スギ」、「ヒノキ」、「むぎ」などが知られています。 |
| 木の皮 ( じんぴ
)、木質部としては、「ケナフ」から、和紙として良質な繊維がとれます。 「ケナフ」は、6ヶ月間で ３〜４メートル程度の高さになる、成長の早い草の一種ですが、木に近い性質をもち、木の皮と木質部の両方の繊維を使用できます。 「ケナフ」は、最近は「環境にやさしい」と話題になっています。 |
| 野菜、果物としては「バナナの皮」、「だいこん葉」、「ねぎ」などから、和紙として良質な繊維がとれます。 |
| また、樹木の種類により繊維長が異なります。 広葉樹は、繊維長が短く0.8〜1.8ミリメートル程度となります。 |
| 針葉樹は、繊維長が2.0〜4.5ミリメートル程度となります。 |
| 和紙の「靭皮繊維」とも呼ばれる繊維は、広葉樹、針葉樹、のそれよりも長い繊維からできているため、薄くても強い(破れにくい)紙となります。 |
| 和紙の原料としては、「こうぞ」の繊維長は6〜15ミリメートル程度、 「みつまた」の繊維長は2.9〜4.5ミリメートル程度、「がんひ」の繊維長は3.8〜4.8ミリメートル程度で、「こうぞ」の繊維長が最も長い素材となります。 |
| 「植物繊維」であれば和紙ができるます。 |